2019/10/09〜10/20:日本列島周辺で相次ぐM4〜5クラスの地震
台風19号上陸時を含む2019/10/09〜10/20にかけて、日本列島周辺でM4〜5クラスの地震が相次いでいます。
また、それより小さい規模の体感地震を含めるとさらに多い状況。
夏からの相次ぐ豪雨や台風によって全国的に地盤が多量の水分を含んでいる傾向が想定され、大きな地震が起きた場合に土砂災害発生が懸念されます。
この期間に発生したM5以上の地震は次の通り。
2019/10/19 04:15頃, 父島近海, M5.4, 最大震度1
2019/10/17 20:44頃, 与那国島近海, M5.2, 最大震度1
2019/10/15 08:15頃, 択捉島付近, M5.3, 最大震度2
2019/10/12 18:22頃, 千葉県南東沖, M5.7, 最大震度4
2019/10/09 17:52頃, 鳥島近海, M5.0, 最大震度1
見てのとおり、南は与那国島近海から北は択捉島付近まで広い範囲に及んでいます。
さらに10/20は東京都多摩東部を震源とする地震があり、この震源におけるM3以上の有感地震は2015年6月以来。
なお台風通過中の10/12 18:22に千葉沖で起きたM5.7以降、目立った有感地震が10/14午後まで発生しなかったという経緯もあります。
近年は梅雨時期〜秋にかけて豪雨と台風による被害が毎年のように発生し、その都度、被災地各地では多くの方々が日常生活に支障をきたす状況が繰り返されています。
今年も、台風15号・19号によって千葉や長野県を中心に河川の氾濫による大きな被害が相次ぎ、台風が去った後は泥水によって浸水した家屋で被災された方々の今後の生活再建が懸念される状況となりました。
しかし新たに台風20号・21号が発生し、今後日本に接近する可能性も考えられます。
大雨や強い台風通過後は、たとえ晴れたとしても地盤に大量の水分を含んでいる箇所が残されます。
こちらは編集部スタッフが撮影したものですが、向かって左側が法面保護されていない台地の下に位置する住宅地です。
地盤が擁していた水がいまだに染み出しており、この状況で大きな地震が来ると土砂災害が発生する可能性のある場所となっています。
土砂災害の前兆現象の例としては、
・石がぶつかり合うような音、山鳴りや地鳴りなどの異音
・強い土臭さ、物が腐ったような臭いがする
・川や沢であれば、雨が降っているのに流れが止まった / 逆に急激に増水した
・近くの崖から石が落ちてくる
・地震のような揺れが急に起きる
といったものが挙げられます。
近くに河川や沢のある場所や標高の低い場所などにお住まいの場合は、公的な災害情報や地域の防災放送だけに頼ることはせず、ご自身の目に見えるもの・耳に聞こえる音・鼻で嗅ぎ分けられる普段とは異なるニオイなど、五感を大切にしてください。
特に、土砂災害に関しては前兆現象がわかりやすい場合があります。
自分自身の命と、ご家族などの大切な命を守るための最後の拠り所は自分自身で感じ、考え、決断し、行動することです。
もうしばらく天候が安定するまでの間、災害への備えと自分自身と周囲の人たちを守るためのアンテナ感度を高めに維持していきましょう。