トップ 2分で読む 静岡で連続地震, 和歌山でM2.1、国後・宮城でも小規模な地震(2020/11/09)

静岡で連続地震, 和歌山でM2.1、国後・宮城でも小規模な地震(2020/11/09)

2020/11/09は静岡県中部でM3クラスとM2クラスの連続地震, 和歌山県北部でM2.1、国後・宮城でも小規模な地震がありました。この日に注目したのは静岡県中部を震源とするM3.1およびM2.3の連続地震です。南海トラフ巨大地震の想定震源域内ですが、この震源での有感地震は年数回程度ですが、このように連続して発生するのは少々珍しい動きです。

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2020/11/09:静岡で連続地震, 和歌山でM2.1、国後・宮城でも小規模な地震

2020/11/09は静岡県中部でM3クラスとM2クラスの連続地震, 和歌山県北部でM2.1、国後・宮城でも小規模な地震がありました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)

発生日時震源震度規模深さ北緯, 東経
2020/11/09 15:19頃静岡県中部1M3.1約10km35.1, 138.2
2020/11/09 15:18頃静岡県中部1M2.3約10km35.1, 138.2
2020/11/09 12:51頃国後島付近2M3.7約70km43.4, 145.6
2020/11/09 09:40頃宮城県沖1M4.0約70km38.2, 141.6
2020/11/09 08:03頃和歌山県北部1M2.1約10km34.1, 135.2

この日に注目したのは静岡県中部を震源とするM3.1およびM2.3の連続地震です。南海トラフ巨大地震の想定震源域内ですが、この震源での有感地震は年数回程度ですが、このように連続して発生するのは少々珍しい動きです。(とは言え「通常運転」とも言えますので、現状、過度の心配は不要です)

 

また同じ南海トラフ巨大地震の想定震源域内として和歌山県北部でもM2.1が起きていますが、10月末から3度目の有感地震となります。近くの震源としては11/7に三重県中部でM2.9の小規模なものも発生しています。

静岡県に被害を及ぼす地震は、主に相模トラフ・駿河トラフ・南海トラフ沿いで発生する海溝型巨大地震と、陸域の浅い場所で発生する地震です。中でも今後の巨大地震が懸念されている南海トラフ沿いでは東海〜四国にかけて弱い固着域が広く大きく存在し、その範囲に強い固着域が点在しています。
静岡県周辺における過去の巨大地震としては、1944年の「東南海地震」があります。最大震度は5〜6でしたが規模はM7.9というもので、死者・行方不明者は295名、全壊家屋は7000棟近くにもなりました。

 

2年後の1946年には南海トラフで「南海地震」が発生し、規模はM8.0。静岡県内でも津波による家屋の浸水被害や船舶流出などの被害が発生。
さらに遡ると1854年の安政東海地震(M8.4)、1707年の宝永地震(M8.6)が発生、静岡県内では全域で震度6の揺れとなり、地震の揺れ・津波・火災・山崩れ等によって甚大な被害が生じたという記録が残っています。いずれもプレート間地震となっています。

 

近年で見ると、東日本大震災直後の2011/03/15に起きた静岡県東部の地震(M6.4)では、負傷者48名などの被害が生じました。
静岡においては県中西部の静岡市付近から浜名湖付近に至る広い範囲にかけて震源の深さ20〜30kmの定常的な地震活動が点在しており、数名の犠牲者を生じるようなM6程度の規模の被害地震が概ね数十年間隔程度で発生しています。

 

静岡ではこれまで東海地震などへの啓蒙や教育が徹底されてきました。抜き打ちで防災訓練が実施されるという話があるほど、小中学校や一般家庭レベルでも国内屈指の地震対策に関する関心の高さを持つ県とも言えますが、特に今後南海トラフ沿いで発生する巨大地震は数十年前から「来るぞ来るぞ」と言われつつ未だに発生していないため、安心感の広がりなどもあるかと思われます。

 

しかし、こういう小規模な地震が起きた際には「備えるキッカケ」として、避難経路や備災用品などのチェックを改めてやっておきましょう。

この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)

【種子島近海】
2020/11/09 20:01頃, 震度2, M2.9, 深さ10km, 北緯:30.3, 東経:130.9

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