被災時のみならず、アウトドアや山メシに欠かせない食事の基本の1つは「ご飯を炊く」こと。アルミクッカーを使えば、固形燃料1個でご飯1合が美味しく簡単に炊くことができます。しかも火力調整も不要な「自動炊飯」が可能です。
100円ショップでも売っている固形燃料を使ったクッカー炊飯を身に付けておけば、電気が無い状況でも美味しい炊きたてご飯をいただくことができます。コツは「水の量」「吸水時間」「蒸らし」の3つだけ。
そして「お米」は優秀な備蓄食材。電気が無い状況でもご飯を炊けるようにしておけば、被災時でも温かい食事を取ることができます。
・「山クッカー角形3の小鍋(1合炊飯用)」
・「esbit ポケットストーブ」
・「UNIFRAME バーナーパット(あれば)」
・固形燃料1個
・無洗米(1合:160g)
・水(220ml:炊飯用)
ボーイスカウトやキャンプで「飯盒炊爨(はんごうすいさん)」を経験したかたもいるでしょう。大鍋でカレーを作るチームと飯盒(はんごう)を使ってご飯を炊くチーム。飯盒チームに配属されると責任重大です。焚き火でご飯を炊き、炊き上がったらひっくり返して蒸らしてる間に、飯盒の底を木の枝でカンカン叩いたりしたものです。
焚き火は火力調整も難しく、火が強すぎてご飯が焦げてしまったり、水が足らずに芯の残った仕上りになってしまったり。それでもアウトドアで炊くご飯は美味しいものです。そして飯盒底の「カンカン叩き」、飯盒の底がへこむだけで実はあまり意味は無かったと大人になってから知ったときの気持ちは微妙なものでした。
ご飯を炊くには火力調節が最重要。日本では昔から炊飯のコツを「はじめチョロチョロ、中パッパ、ジュウジュウ吹いたら火を引いて、赤子泣いてもフタ取るな」という唄で表してきました。市販の高機能なコンピュータ制御の電気炊飯器も、こうした時系列での火力調節の最適な自動化を追求し、近年は「羽釜炊き」「土鍋炊き」「真空圧力炊き」など様々な付加価値的な機能を備えるに至っています。
もちろん、これらを使えば美味しいご飯が炊けますが、被災時やアウトドアでは基本的に電気は使えません。電気炊飯器を使わずにご飯を炊くとなると、やはり「はじめチョロチョロ・・・」となりそうですがさにあらず。コツさえつかめばとても簡単です。アルミクッカーと固形燃料、そしてポケットストーブさえあれば美味しい炊きたてご飯のできあがり。
被災時の食事に、温かいご飯とスープがあるだけでもホッとするものです。寒い時期であればなおさらでしょう。もちろん、アウトドアや山メシとしても炊飯は食事の基本の1つ。普段の食事にも、練習を兼ねて「クッカー炊飯」を取り入れてみてはいかがでしょうか。「ご飯を炊く」ことそのものを楽しめる時間にもなります。