トップ 2分で読む 山梨東部で震度5弱を含む3連続、紀伊水道でも震度5弱、石川・神奈川・小笠原でも小規模(2021/12/03)

山梨東部で震度5弱を含む3連続、紀伊水道でも震度5弱、石川・神奈川・小笠原でも小規模(2021/12/03)

2021/12/03は山梨東部で震度5弱を含む3連続、紀伊水道でも震度5弱、石川・神奈川・小笠原でも小規模な地震。規模的な注目は紀伊水道ですが、この日の注目は山梨県東部・富士五湖。ここ最近、日本列島各地で規模が大きめの有感地震が多発傾向にあります。今後さらに大きな地震が発生する可能性も考えて、備えをしておきましょう。

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2021/12/03:山梨東部で震度5弱を含む3連続、紀伊水道でも震度5弱、石川・神奈川・小笠原でも小規模

2021/12/03は山梨東部で震度5弱を含む3連続、紀伊水道でも震度5弱、石川・神奈川・小笠原でも小規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(記事公開時点までの最新順)

発生日時震源震度規模深さ北緯, 東経
2021/12/03 21:00頃小笠原諸島西方沖1M4.9約430km28.1, 139.9
2021/12/03 12:37頃神奈川県西部1M2.8約10km35.3, 139.1
2021/12/03 09:28頃紀伊水道5弱M5.4約20km33.8, 135.1
2021/12/03 06:37頃山梨県東部・富士五湖5弱M4.8約20km35.6, 139.0
2021/12/03 03:41頃石川県能登地方2M3.4約10km37.5, 137.2
2021/12/03 02:23頃山梨県東部・富士五湖3M3.6約20km35.5, 139.0
2021/12/03 02:18頃山梨県東部・富士五湖4M4.1約20km35.5, 139.0

規模的な注目は紀伊水道ですが、この日の注目は山梨県東部・富士五湖。山梨県に被害を及ぼす地震は、主に相模トラフ・駿河トラフと南海トラフ沿いで発生する海溝型巨大地震と陸域の浅い場所で発生する地震です。歴史的資料からは、県内陸域の浅い場所で発生した地震で顕著な被害が発生したものは知られていません。

 

今回山梨県東部で発生したM4.1〜4.8の地震の震源が富士山と近いため噴火と関連があるのではという話を目にしますが、距離的には数十km程度離れています。M4クラスの震源域の長さは約1km程度なので、影響は無いと考えられます。M6以上になると震源域の長さが10〜数10kmになるので警戒が必要です。

 

相模トラフ付近(プレート境界)で発生した過去の巨大地震としては、1923年の関東大震災を引き起こした関東地震(大正関東地震)、1703年の元禄関東地震があります。1923年の関東地震はM7.9、1703年の元禄関東地震はM8.2。いずれも大きな被害を出す巨大地震でしたが、大正関東地震では山梨県東部が震度6となり、県内では死者20名と多数の家屋全壊などの被害が発生しました。

南海トラフ沿いで1854年に発生した安政東海地震では山梨県内の大半が震度6相当の揺れとなり、特に甲府では町屋の70%・鰍沢(現在の富士川町)では住家の90%が潰れる被害が出たとされています。1944年には東南海地震(M7.9)が発生し、山梨県内では家屋の全半壊する被害が生じています。

 

また「南海トラフ巨大地震 + 富士山の噴火」という一見あり得なさそうな現象は、江戸時代中期の1707年に実際に起きています。宝永地震からの宝永大噴火です。宝永地震では南海トラフのほぼ全域に渡ってプレート間の断層破裂が発生、山梨県内では富士川あたりを中心に大規模な土砂災害が発生しました。
そして宝永地震の49日後から富士山は大規模な噴火を開始。約2週間のあいだ噴火が続きました。

 

今後、ふたたび南海トラフ巨大地震が発生した際には富士山の再噴火も十分有りえます。決して荒唐無稽な話でないことは、東日本大震災の大津波や原発事故などを見れば明らかです。
想定震源域内で大規模地震や地殻変動など異常な現象が観測された場合には、気象庁より『南海トラフ地震臨時情報』が発表されることになっています。その場合は即座に避難行動に移る必要があります。避難先や経路、家族の集合場所などは事前に各家庭で決めておく必要があります。

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