2020/8/24〜8/25:岩手, 福島, 長野, 滋賀, 鳥取で小規模な地震
2020/8/24〜8/25にかけて岩手, 福島, 長野, 滋賀, 鳥取で小規模な地震が相次ぎました。
それぞれを時系列で列挙すると次の通りです(最新順)
発生日時 | 震源 | 震度 | 規模 | 深さ | 北緯, 東経 |
---|---|---|---|---|---|
2020/08/25 13:27頃 | 福島県中通り | 2 | M3.1 | 約10km | 37.1, 140.6 |
2020/08/25 09:08頃 | 岩手県沖 | 1 | M3.7 | 約60km | 39.0, 142.1 |
2020/08/24 19:19頃 | 滋賀県北部 | 1 | M3.2 | 約40km | 35.4, 136.3 |
2020/08/24 16:06頃 | 鳥取県中部 | 1 | M2.1 | 約10km | 35.4, 133.9 |
2020/08/24 03:06頃 | 長野県北部 | 2 | M3.0 | ごく浅い | 36.7, 137.9 |
福島・岩手・長野は比較的有感地震の頻度が高めの領域です。
震源としてやや気になるのは、鳥取県中部と滋賀県北部。鳥取県中部における有感地震は、だいたい月に0〜2回程度発生しています。
滋賀県北部における有感地震は2020/03/30以来となります。ただし、滋賀県においてはこれまで特筆すべき大きな地震は起きていません。
近年においても最大のものは
【滋賀県北部】
2014/12/26 22:30頃, 震度4, M4.2, 深さ10km, 北緯:35.3, 東経:135.9
というものです。
ただ、これまで大きな地震が起きていないからといって油断は禁物です。
過去の例を見ても、特に熊本地震が起きるまでの熊本では過去100年以上に渡って大きな地震はありませんでした。
海溝型の地震に関しては前兆となる地震(群発地震など)があれば発生が迫っているかどうかの検討が可能ですが、阪神淡路大震災のような活断層を震源とする直下型地震は前兆無く、ある日突然発生します。
熊本地震だけでなく、大阪府北部地震や北海道胆振東部地震なども前兆らしい前兆無く発生し、大きな被害と混乱を引き起こしています。
東日本大震災以降は電子基準点観測による日本の地殻変動の動きもそれ以前より大きくなってきており、変動の方向も変わってきています。
この電子基準点がとらえた日本列島の地殻変動の時系列の様子は国土地理院のwebサイトでも動画として公開されています)
【国土地理院:電子基準点がとらえた日本列島の地殻変動】
https://www.gsi.go.jp/kanshi/index.html
南海トラフ巨大地震にせよ首都直下地震にせよ「秒読み」と言われて何年(数十年)も経ちますが、むしろ他の、今までノーチェックだった場所での大きな地震が数年おきに発生するなど目立つようになってきました。
「そろそろ巨大地震が来そうだから備える」という意識は長くは維持できません。むしろ日常生活の中で、地震などの大災害が起きて電気・ガス・水道などが止まっても1〜2週間は生活を維持するための備えを普段から組み込んでおくことが重要でしょう。
この日、他に発生した有感地震(主に記事公開後)
【奈良県】
2020/08/25 22:00頃, 震度1, M2.0, 深さ10km, 北緯:34.4, 東経:135.9