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混雑する休日のデイキャンプを快適にする秘訣!

休日ともなれば、だいたい大混雑となる各地の無料キャンプ場やバーベキューサイト。駐車場の確保も難しく利用者の密集度も大きくなりがち。そんなときでも、ちょっと行動パターンを変えるだけで快適なデイキャンプが可能になります。

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キャンプ&BBQは人気の余暇レジャー!

近年は休日にキャンプやバーベキューを楽しむ人たちが増え、無料で利用できるキャンプ場やバーベキュー場は特に人気のスポットとなっています。

それを裏付けるように、2014年に公益財団法人・日本生産性本部が公開した「レジャー白書2014」によれば2013年のバーベキュー人口は2110万人となっており、日本人のおよそ6人に1人がバーベキューを楽しんでいることになります。

バーベキュー体験を入り口にして、キャンプを始める人たちも多いようです。オートキャンプに関しては統計が出ており、一般社団法人日本オートキャンプ協会が2016年に公開した「オートキャンプ白書2016の目次と主な内容」によれば、2015年のオートキャンプ人口は800万人台。

近年ではグランピングなどの豪華キャンプ風アクティビティも専用施設の増加とともに人気を伸ばし始めているようです。

備災FUN!』では、次の震災・災害に備える「備災」をテーマに、被災時にも大活躍のアウトドアグッズを日常で活用して「楽しみながら備える」情報をメインに発信しています。

併せて単独で楽しむソロキャンプや日帰りのデイキャンプ・ファミリーキャンプなどキャンプを楽しむ人たちが増え、便利なグッズも充実。

SNSではキャンプ写真が数多く投稿され動画サイトでは人気キャンパーの動画が再生数を伸ばしており、皆さん様々なスタイルで思い思いのキャンプやバーベキューライフを楽しんでいるようです。

特に無料で利用できるバーベキュー場やキャンプ場などは、上記の写真の通り多くの愛好者で賑わいます。

もっとも、キャンプ人口そのもので見た場合はピークだった1990年代半ばに比べればだいぶ少なくなりました。オートキャンプで見た場合は最盛期のおよそ50%程度。

2005〜2006年あたりからは減少が止まり緩やかな増加に反転しているようですが、ネットにおけるキャンプやバーベキュー系コンテンツの増加にも要因があると言えるでしょう。

これまでの大震災においても、アウトドアグッズを活用して被災生活を乗り切った方の話しも枚挙に暇(いとま)がありません。

休日のキャンプ・バーベキュー場は大混雑!

キャンプ人気は愛好家にとっては嬉しい現象ではありますが、悩みのタネは「混雑」。連休ともなれば、人気スポットの混雑ぶりは相当なものです。

こうなると駐車場の確保が難しくなって駐車可能場所以外に無理やり停める利用者が出てきたり、設営場所の確保はもとより、場所を確保できてもお隣のグループとの距離が近すぎて焚き火やバーベキューコンロからの煙が原因でトラブルになったりすることも。

こういった混雑やトラブルを回避するための最適解は平日を使うことではありますが、平日はなかなかお休みが取れない方々が大半でしょう。では、休日のデイキャンプやバーベキューを出来る限り快適に楽しむためのポイントはどこになるでしょうか?

休日のデイキャンプ・バーベキューを快適に楽しむ秘訣!

秘訣といっても難しいことはありません。ポイントはたったの3つ。

① 可能な限りの早朝スタート
② 混み合うランチタイム前には撤収
③ 持参する道具類はなるべくコンパクトに

要は混雑が想定される日に行く場合は、ある程度割り切ったスタイルにするということです。上記写真は、編集部スタッフが実際にGW中にそのスタイルを実践した際の設営場所です。

このときはバーナー類の使用も割り切って「利用可能ではあるが火気厳禁の場所」を敢えてチョイスし、食事はお弁当スタイルにしてみたところ、混雑するフリーサイトにも関わらずこの場所では周囲に他の利用者がほぼ居ないという状況を作り出すことまでできました。

① 可能な限りの早朝スタート

もっとも重要なポイントはコレです。特に宿泊利用NGなフリーサイトでは有効なことが多いようです。朝の開場時間が決まっている場合はその少し前くらいに到着するように、特に開場時間が決まっていない場所なら、日の出とともに行動開始です。準備は前夜までに済ませておきましょう。

多くの利用者の傾向としては、休日の朝9〜10時あたりに現地入りして設営と諸々の準備をおこない、バーベキューでランチを楽しむパターン。バーベキュー業者のサービスを利用する場合も、午前の部はおおむね9時台スタートが多いようですので敢えてその時間帯を外します。

かと言って遅い時間では効果が無いので、早朝スタートで朝食としてのバーベキューやキャンプ料理を楽しむスタイルに切り替えてみましょう。朝7時台に設営を完了できればベスト(可能であればもっと早いといいですね)。ゆったりと朝食の準備に入ります。

早朝であれば駐車場も余裕があるので、お目当ての場所に近いところに駐車できるでしょう。もちろん設営場所も選ぶことができます。スタートが遅れてしまうと駐車場の確保にも時間がかかり、なおかつ設営場所も選ぶことができません。

少しでもスペースがあるところに設営したとして、お隣さんとの距離も近いため快適性は下がってしまいます。

各地のフリーサイトが混み合うGWでも日の出とともに早朝スタートしてしまえば、このように快適な環境を楽しむことができます(こちらは利用可能ながらも火気のみ使用禁止のエリア)。前夜のお酒はほどほどにしておくのも吉。

② 混み合うランチタイム前には撤収

朝9時あたりまでに朝食を完了できれば、その後はマッタリとフリータイム。コーヒーミルを使って挽きたてのコーヒーを淹れてみたり、混雑前のサイト内を散策するなど早朝スタートのメリットを満喫しましょう。

混雑日のランチタイム前に撤収する場合は、焚き火や炭火の利用は割り切って控えてしまうのも手です。残り火の始末も不要になり、ゴミもその分減らすことができます。

また周囲の混み具合を見ながら、片付けられる道具類はボチボチと片付けてしまいます。午前10時あたりを回る頃には駐車場はほぼ満車、サイト内もあちこちで本格的に設営が始まり混雑開始です。こちらは、いつでも撤収できるように準備しておきます。

関東某所のフリーサイト、混雑が想定される連休の朝7時ごろの様子です。まだ人が少ないのがお判りいただけるでしょうか。

ちなみにテントは編集部スタッフ所有の「COLEMAN アテナ スクリーン2ルーム」。2ルームの割には一人でも比較的短時間で設営可能な構造です。撤収しやすいようにインナーテントは使用せず、タープ代わりに使ってみました。

③ 持参する道具類はなるべくコンパクトに

別の記事 『天気の良い休日は「プチキャンプ」に行こう!』 でもご紹介したスタイルに近いのですが、混雑する日はとにかく荷物や使用する道具類を割り切ってしまうと諸々ラクです。

連休などの場合は、せっかくの休みなので張り切って大型のバーベキューコンロや焚き火台とダッチオーブンなどを使って、豪快にアウトドア料理を楽しみたくなるものですが、このあたりは好みによるバランスです。編集部では、大型の道具を使う場合は通常の土日の早朝や平日を中心にしています。

連休などではシングルバーナーを中心としたコンパクトな調理器具を使うスタイル。そういう点では、以前のレビュー記事としてご紹介している「trangia ストームクッカー」などは大き過ぎず小さ過ぎず、バランスの良いサイズの調理器具としてオススメできます。

持参する道具類をコンパクトにすると設営も撤収もラクでゴミも最小限で済みます。また、万が一の混雑時に少し場所を移動しようとなった場合でも格段に対応しやすくなります。

日陰(ひかげ)は必ず確保しよう!

デイキャンプやバーベキュー時に重要なものは「日陰の確保」です。フリーサイトなどでは、木陰などから場所が埋まっていきます。

タープやテントがあると便利ですが、春〜秋までの時期にコンパクトなデイキャンプを楽しむなら、食事などに使うリビングとしてはテントよりもタープがオススメです(もちろん併せてテントもあれば、荷物置き場や子供の居場所としてなお良いでしょう)。

木陰にタープを張れればベスト。手間なく設営できる「ワンタッチタープ」も便利ですが、しっかりと日陰を作るなら六角形のヘキサタープや四角形のスクウェアタープなどがオススメです。

こちらはオーソドックスなヘキサタープとその張り方。写真は編集部スタッフ所有の「ノースイーグル・イーグルヘキサゴンタープⅡ」。

お手頃価格ながらも4.4m x 4.4mサイズ・高さは2.3mあるので、家族4人程度までならこの下でゆったりと過ごすことができます。

タープの場合、張り方を工夫することで様々な形状で日陰とプライベート空間を演出することができます。

これは後方の高さを落として若干シェルター的なスタイルに。イーグルヘキサゴンタープⅡ付属のポールは4本継ぎですが、前方は4本のままにして出入りしやすい高さを確保。

後方から。後ろはイーグルヘキサゴンタープⅡのポールを2本のみ使用しています。側方からの視線をしっかりと遮ることが可能で、居住性が上がります。

コンパクトなデイキャンプにオススメのグッズ4選!

キャンプやバーベキューとなるとついつい道具が大きく多くなりがちですが、混雑時にも快適に使えるオススメのグッズを独断と偏見でご紹介してみます。

【コンパクトなテーブル・Helinoxのテーブルワン】

何はともあれ食事の際にはテーブルが必要です。「Helinoxのテーブルワン」は、便利さとコンパクトさのバランスに特筆すべき点があります。

混雑時は火気厳禁の場所を敢えて選んでみるのもいいわけで、その際の食事はお弁当になります。レジャーシートに座るスタイルの場合でも、こうしたコンパクトなテーブルがあると雰囲気も違います。

(Helinoxのテーブルワンのご紹介は、こちらの記事にもありますのでぜひご覧ください)

【キャンプにピッタリ!ホットサンドメーカー】

バーベキューもいいですが、キャンプで作って食べる「ホットサンド」もお手軽・簡単で美味しいメニューの1つです。

ご飯を炊く場合は吸水→炊飯→蒸らしと、意外と時間が掛かります。キャンプで作るパスタも定番ですが、慣れないうちは茹でる際に使う水の量が無駄に多すぎたりするもの。

その点、ホットサンドであれば食パンに好みの具材をなんでも挟んでシングルバーナーで焼くだけ。材料もキャンプ当日の朝にコンビニに立ち寄れば揃います。

写真は「ホットサンドメーカー ニュー・バウルー ダブル」。もちろん編集部スタッフ愛用品です。

(ITOITO-STYLEで写真を添えてご紹介するものは基本的に、実際に購入して使用したモノです!)

【挽きたてのコーヒーを楽しむなら、手挽きコーヒーミル!】

焼きたてのホットサンドと共に楽しむなら、やはり挽きたてのコーヒー。今はアウトドアにぴったりの手挽きコーヒーミルが気軽に入手できます。

写真のコーヒーミルは「E-PRANCE 手挽きコーヒーミル セラミック」。コーヒードリッパーは2種類、それぞれ「ユニフレーム コーヒーバネットcute」と「MUNIEQ(ミュニーク) Tetra Drip 02S」。

ケトルはストームクッカーとも相性の良い「トランギア・ケトル 0.9L」。(左奥に見えるのはバウルーのホットサンドメーカーです)

ドリッパーはそれぞれ小さく収納できるもので、特にMUNIEQのテトラドリップは薄い3枚のプレートを組み立てるだけ。ユニフレームのコーヒーバネットは、フラットな収納状態から広げると自動的にこの形に広がります。

【コンパクトに焚き火を楽しむなら、ミニ焚き火台!】

午前中に撤収するデイキャンプとは言え、やっぱり焚き火の1つも楽しみたい。そんなあなたにオススメなのが小さなウッドストーブ類。小さいながらも焚き火を楽しむことができ、その上で調理も可能。燃料となる枯れ枝などは現地調達もできます(生木は煙がすごいことになるので、しっかり乾燥したものを使いましょう)。

写真は「VARGO(バーゴ) ヘキサゴンウッドストーブ」のチタンモデル。より安価なステンレスモデルもありますが、チタンモデルは使うほどに「チタン焼け」という紫掛かった美しい風合いが出てきます。ウッドストーブ類は多種ありますが、このVARGOのヘキサゴンウッドストーブはそのサイズと風防構造が秀逸で、焚き火だけでなく固形燃料やアルコールストーブの利用にも最適。愛用者の多いグッズです。

まとめ

混雑するのが当たり前になっている連休時などのデイキャンプも、ちょっと行動パターンを変えるだけでその快適さは一気に上がります。できる限りの早朝スタートで午前中に撤収してしまえば、満足感とともにその日の午後の時間をさらに有効に使えるというもの。

昔から「早起きは三文の徳」と言います。ここで言う「三文(さんもん)」とは昔の貨幣の一文銭3枚のことで、現代の金額にすれば数十円という微々たるものですが、早起きすればわずかでも得るものがあるという意味です。キャンプも同様にスタートが早ければ早いほど、快適さ・充実度・満足感の「3点の得」。

超人気の有名キャンプ場などではこの手が使えないこともありますが、近場のフリーサイトなどで気候がいい季節の休日キャンプは、発想の転換と早い行動でぜひ快適に楽しんでみてください。

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